Tales from Piled Distance
Tales from Piled Distance
1. Piled Distance
ある人のお葬式の朝、ギターを弾いていてふと出来た曲。誰にとっても自分だけの時間は螺旋を描くように折り重なっていく。
2. Invisible 2
プリズムで分散された光をテーマにした組曲”Light is decomposed into fragments”から。紫外線をイメージして、12音技法を使用したメロディ。
3. Adelaide Crescent
ずっと前のこと、イギリスのブライトンという町で暮らしたことがあり、住んだアパートメントの名前が美しくて覚えています。そこで過ごした時間は、今音楽をやっている大きな理由のひとつなのかもしれません。
4. Trace - OMA
ベーシスト鈴木勲さんと横浜で初共演した直後、その唯一無二のパーソナリティと音のとんでもないエネルギーに触発されて出来た曲。バリトン・ギターで弾いています。
5. Violet
これも”Light is decomposed into fragments”から。作曲したのは20代の頃。個人的にはタルコフスキーの映画「ノスタルジア」へのオマージュも込めて。
組曲全曲はPriorityというユニットで2000年にCD化しています。
6. Golden Wedding
両親の金婚式にプレゼントした曲。私信的な曲ではあるけれど、この機会にソロギターで演奏してみました。
7. Arabesque
毎年のBig Appleアニバーサリーに曲をプレゼントしている中の一曲。毎晩のようにあの空間で繰り広げられる音楽が、タペストリーを織りなす美しいアラベスク模様を描いているように感じて。
萬恭隆(bass), Larry Marshall(drums)とのトリオアルバム”Flower Flows”にも収録。
8. Border - white and blue in July
空の季節ごとの表情にはっとさせられる。7月の空はすべての境界線がくっきりとしていて、意識がふっと吸い込まれてしまいそう。
9. BA-26
Big Apple 26周年に捧げた曲。どこか別の惑星での出来事のような非日常に連れて行ってくれる空間に感謝。
10. June Smiles 2016
6月生まれで6月が好きという単純な僕は、雨も紫陽花もとても好き。不思議と人生の分岐点となるような出来事が6月に起きる気がする。1996年に書いた”June Smiles”から20年経ってのアンサーソング。
11. 27 - awaken
Big Apple 27周年のアニバーサリー曲。いくつかの組み合わせの27拍子で出来ています。
12. Cashmere
奥さんにプレゼントされたカシミヤの黒いセーターがあまりも着心地がいい。”Cashmere “という言葉の響きと綴りは、なんだか魔法の呪文のようで。
13. 28 - perfect number
Big Apple 28周年アニバーサリー曲。ピタゴラスによると、28は完全数のひとつ。完全数は自分自身を除く正の約数の和に等しくなる自然数。自分への課題として、28の約数(= 1 + 2 + 4 + 7 + 14)をリズムと音程の周期として作曲してみました。
14. 29 - all the things come from
Big Apple29周年アニバーサリー曲。僕は好きな数字がいくつかあって、29もそんな中のひとつ。大切な場所 Big Apple。ここから始まったものは数えきれない。
15. Kindred Spirits
小学生の頃初めて読んだ「赤毛のアン」。深く共感して何度も読み返している。”Kindred Spirits”は言葉にしなくても分かり合える相手。音楽もそうありたい。
16. Moon Song - August
月を眺めると、日々の悩みや迷いがちっぽけに思えてくる。たった38万キロの彼方の宇宙空間にあんな物体が浮かんでいるんだから。とりわけ8月の満月にとても惹かれます。
17. The Carrot and the Stick
10代からの友人で、非常に個性的なドラマーGORIさんの誕生日にプレゼントした曲。彼との関係性は極めて特殊かつ複雑で「飴と鞭」方程式の上に成立しています。元々はNEXT ORDERというバンドの収録曲。
18. Grapes
フルーツを眺めると宇宙を感じます。どうしてあんな形や色になったのか。この曲はぶどう園でもあるミュージックスポット、和歌山県のJalan Jalanに捧げた曲。
濱村昌子(piano)、Jeremy Stratton (bass)とのトリオでのライブ・アルバム”Trees”にも収録されています。
19. Stone Pavement
南仏を訪れた時の印象を曲にしたもの。悠久の時を越えた風景と日常が、違和感なく溶けあっていた。
橋爪亮督(sax)、濱村昌子(piano)、萬恭隆(bass)とのアルバム”Needful Things”にも収録。
20. Cosmo House
7歳の頃手にした絵本「いちご」。大好きで飽きもせずいつまでも眺めていました。40年を経て作者の新宮晋さんとお会いすることができ、奇跡的に実現することになる舞台「Strawbwrry Express」のために作曲した「いちご組曲」からの一曲です。いちごが宇宙へと飛び立つシーン。”Cosmo House”はロンドンにあった下宿屋の名前です。
CD “Strawberry Express” は、橋爪亮督(sax), 萬恭隆(bass), 池田安友子(percussion), MIKIKO(vocal)との収録。
21. intelsat 45
愛知県吉良にある大好きなジャスクラブ、intelsat の45周年ライブに呼んでもらった時に作った曲。マスターの「世界中のミュージシャンとお客さんを繋ぐ中継地点のような場所を作りたくて始めたんだよ」という言葉に深く共感して。
22. Path of June
2018年6月、Big Appleでのソロ・ライブで即興演奏の最後に一曲だけ演奏した曲。私的六月賛歌です。
この日のライブは録音されて、アルバム”Path of June”としてCD化されています。
23. Sky Lantern
2019年8月、第50回吹田まつりの「スカイランタン・ナイト」の音楽として作曲したもの。吹田育ちの僕にとって、子供の頃参加していた地元のお祭りに呼んでもらえるなんて、とても光栄で嬉しい出来事でした。ホントは自作の歌詞もあります。
24. Tarascon - Day Dream
とても長くなるので詳細は書けませんが、全くの偶然から滞在した南仏の村タラスコンでの夢のような奇跡の出来事。年に一度の村祭り、花火、移動遊園地、お爺さんのウェイター。
25. Like a New Moon
満ちる時を待つ新月のように、目には見えなくともそこに感じられる存在。本当に大切なもの。
26. Pomme
いつだったか分からなくなってしまったのだけど、Big Appleアニバーサリー曲のひとつ。林檎っていろんな大切なものの象徴になっている気がする。甘くて危険な果実。an apple a day!
萬恭隆(bass), Larry Marshall(drums)とのトリオアルバム”Old Red Chair On The Porch”にも収録。
27. Fable
語り継がれる神話やおとぎ話には、現実感はなくても、いつもそこには何か真実が含まれている気がする。むしろリアリティーがないからこそ真実に近づけるのかもしれない。
28. Flying Frog
2017年1月、ドラマー岡部わたるさんが突然亡くなりました。Big Appleでも度々共演させていただいだ岡部さんは、とにかくカッコイイドラマーでした。僕にとっては理想のミュージシャン像。ひたすらカッコイイんです。カエル好きだった岡部さんのために。
29. Not Empty Now
「若草物語」の主人公ジョーの素敵な台詞から。この曲を作ったのはもう25年以上前だけど、その頃の僕にこの言葉は深く響きました。
村上ユミ子(piano)、三原脩(bass), 松田”GORI”広士(drums)と共にBig Appleでライブ・レコーディングしたアルバム”Drops”にも収録。
30. Book Apple 30
Big Apple 30周年曲。秘密のメッセージを込めて。そしてこの曲は25周年記念に発表したアルバム”Book Apple”へと回帰します。
CD"Piled Distance"およびVOS Recordsの全ての作品は、全国のCDショップ、インターネットストア等でご購入いただけます。
またwww.takumiseino.comからご注文いただければ、送料無料でお届けします。
Bandcampでの試聴、ダウンロード購入も可能です。
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