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2010年9月 6日 (月)

I'm a bat!

横浜での2日間を終え、そのまま高速をとばして大阪まで帰って来ました。
確かに長距離だけれど、毎回この時間はいろいろなことをひとりで考える事のできる貴重なひとときとなっています。

 思えば音楽をはじめて以来、ジャンルという概念にとらわれたことはほとんど無かった。
フォークであれ、ロック、ポップス、ジャズなどと呼ばれる音楽も、その時々で強く惹かれる音楽を聴いてきたし、演奏してきた。
それは80年代というある種特殊な時代に10代の日々を過ごしたことも関係するのかも知れない。
60-70年代の、音楽がメッセージ性を強く持ち人の生き方と直結する社会エネルギーのようなものは薄れつつあり、よりオープンでカジュアルなものに変化した時代。
そして90年代以降のインターネットに象徴される情報過多や、細分化・ミクスチャーがまだ始まらない時代。
言ってみれば中途半端で過渡的な時代だったのかも知れない。
主な情報源はラジオで、当時ヒットチャートはマイケル・ジャクソンとヴァン・ヘイレンが並ぶような感じ。
これがポップスでこれがロックなんだなというような感覚は僕には無かった。

 「演奏するジャンルは何ですか?」とか「いつからジャズを演奏しはじめたのですか?」とかよく聞かれるんだけど、とても返答に困る。
もちろん長年の間に何らかの傾向は生まれているだろうが、自分をカテゴライズしたことはないし、演奏しているときにそれを意識することもない。
強いて言えば清野拓巳でありたいと思っている。
それは決してかっこつけているのではなく、僕はミュージシャンとしての立ち位置の定め方がかなり不器用だし、ジャンルによってスタイルを使い分けることなんてとてもできないというのが正直なところ。
でも、いいと思える音楽ならなんでもやりたい。
ジャンルにこだわらないというより、その概念が僕の中では希薄なのだと思う。
ファミレスでメニューをいつまでも決められないのも何か因果関係があるのだろうか?(たぶんない)

 即興音楽においては、その人のなかでの音楽的な位置づけがそのまま音に顕れる。
いろいろな人と演奏して、そのことから受けるインスピレーションの意味は僕にとってとても大きい。
ただほんの時折、カテゴライズ感の強い人と演奏していて「君は何者?」的にはじかれてしまって困惑することもある。
まるでイソップ物語のコウモリになってしまった気がする。
僕個人としては、クリエイティブで面白い音楽ができる可能性があるのならば、そんなことはどうでもいいと思っているんだけど。

 音楽を追究する身として、いつまでもニュートラルでオープンでいたいと思う。
だから今は半ば意識的に自分を音楽的に分類するような表現は避けている。
ただギタリストでありたい。

 Antoine Berthiaumeにもらった彼の何枚かのCDをBGMに運転しながら、そんなことを考えていました。
Antoineはとてもオープンで厳しく自己探求する素晴らしいアーティストです。
今の時代、クリエイティブであり続けることは多少の痛みを伴うのかも知れません。

9/7(tue) 京都 Candy  075-531-2148
Antoine Berthiaume (guitar) from Canada
清野拓巳 (guitar) duo!

9/9(thu) 大阪中崎町 CommonCafe 06-6371-1800
"Welcome!"
Antoine Berthiaume (guitar) from Canada
清野拓巳 (guitar) duo!
with
柴田奈穂 (violin) 島田篤 (piano)
企画:音波舎

9/10(fri) 神戸 BIG APPLE  078-251-7049
Antoine Berthiaume (guitar) from Canada
清野拓巳 (guitar) duo!

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