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2008年7月10日 (木)

Menton

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ジャン・コクトーの愛したイタリア国境の町マントン。
僕がほのかに抱いていたコクトーのイメージとはうらはらに、それは穏やかな南国的空気の漂うちいさな町だった。
旧市街地のはずれの海に面して建つジャン・コクトー美術館を訪ねる。
廃墟と化していた海辺の要塞を自身の美術館とすべく、コクトー自らマントン市長と掛け合ったのだとか。
一歩足を踏み入れると、そこはまさしくコクトーの世界。
入り口の床面を飾る、海辺の小石を拾い集めたモザイク。
すべての作品が、必然的な意味をもって展示されている。
ロケーション、建物、窓からの風景、波の音、気候、すべてが完璧なバランスを保つ。
偶然であるはずの僕たちが訪れた時刻さえ、その瞬間の光を得るための不可欠な必然に思える。
そしてこのことこそが、妥協なき美の追究者、ジャン・コクトーらしさなのだろう。

あまりも純度が高く硬質であるが故の不可避的な脆さ。
同時代を生き、錯綜した、ピカソ、サティ。
恐るべき子供たち。

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