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2008年2月29日 (金)

音楽

十年ぶりぐらいに「音楽」という本を読んだ。
武満徹と小澤征爾の対談集。
この本に出会ったのは確か中学生の頃。
武満徹のノーベンバー・ステップスという曲に、恐怖に似た衝撃を受けて手にしたのだと思う。
この本は、当時僕の抱いていたミュージシャン像を、よい意味で見事に覆してくれた。
とりわけ武満氏の言葉に深い共感と安堵の気持ちを感じた。
武満徹は僕に似ているなと思ったことを覚えている。
今思えば不遜の極みである。
しかし、以来武満徹の音楽や言葉は、折々において僕に勇気を与え、ぶれてしまった軌道を修正してくれている。

音楽家という職業は、世の中にそんなに必要でない、いや、なくても生きていける仕事をして生きていく人なんだからね。
だけど、われわれ音楽家にとっては音楽がなきゃ生きていかれない ー 武満徹

生前の武満さんに一度だけお会いしたことがある。
コンサート後のロビーで声をかけた一ファンに過ぎないのだけれど。
それでも、他のどんなミュージシャンを目の前にした時よりも緊張した。
心の師匠なのだから。

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コメント

武満さんのことはおぼろげながら知ってはいましたが、清野さんに出会ってから武満さんをずいぶん追っかけてしまいました。(勿論既に亡くなられた後だったので本・CDなどですが。)初めの頃は武満さんも清野さんもよく知らない人だったので、武満さんの本を読みながら清野さんの生い立ちを読んでいるような勘違いをよくしていました。細かい生い立ちなどは似てないはずですが、どことなくやっぱり似ていると思います。大きな括りでは同じ種類の人間なんじゃないかと思います。

>音楽がなきゃ生きていかれない(武満さん)

今日「ジプシー・キャラバン」という映画を見てきました。内容もほとんどわからずにふと「ジプシー」という言葉だけにひっかかって見に行ったので、大きく良い方への期待はずれ!あまりの感動に映画館でも涙する人が何人もいました。私もでしたが。

貧しくて食べる物がないけど音楽があるさ、というような。そして音楽があればそれで稼げるのさ、とも。肉体が生きるのに不自由していない私達が「音楽がなきゃ生きていかれない」という言葉とは少し違う意味かもしれませんが、でもやっぱり音楽がないと生きていけないと、私も思いました。

本当に理屈じゃない音楽に溢れていました。日本人の音楽感って、まだまだ頭を通してしまってるなあとガンと一発喰らいました。

3月中は十三の第七芸術劇場で。あと4月19日に神戸アートビレッジセンター、4月(日程未定)に京都みなみ会館。(近畿はこれくらいですが、その他の地域でも上映予定です。詳細は調べてください。)

ジプシー(ロマ)の歴史を音楽を通して描いた「ラッチョ・ドローム」とはすこしテイストの違う、完全ドキュメント映画です。でも伝えたかったことの意味は同じだろうと思いました。

長々とすみませんでした。

投稿: tico | 2008年3月 4日 (火) 20時56分

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